2017年11月4日付
秋田犬ますます減少
 
秋田県北支部展の審査犬

過去10年間で最少19頭

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第83回秋田県北支部展で審査に臨む出陳犬。わずか1頭の出陳にとどまる部門も

 秋田犬保存会本部おひざ元の秋田県大館市で11月3日、第83回秋田県北支部展が開かれた。優劣を競う審査部門への出陳頭数は過去10年間で最少の19頭にとどまり、大館市が秋田犬を媒体とする観光促進を模索する中、「秋田犬発祥地 大館」での減少ぶりをあらためて露呈する形となった。

 大館市の桂城公園で11月3日開催を"定番"とする秋田県北支部展にはかつて、40頭以上の審査犬が出陳され、地元大館市をはじめとする県内外の会員が覇を競っていた。

 しかし、大館市では新会員がほとんど増えていないのに加えて会員らの高齢化が進み、現在は70〜80歳代が中心。これに伴って1会員あたりの飼育頭数が減少傾向にあり、子犬の作出も頭打ちになっている。

 県内外の支部会員に出陳協力を求めるなどして一昨年、昨年の各秋田県北支部展はかろうじて30頭程度の出陳頭数を確保したが、今回は参考招待犬や審査対象外の一般供覧、仔犬供覧を除いた審査犬が22頭のエントリーにとどまり、当日棄権が複数いたため実際の出陳頭数は過去10年間で最少の19頭。うち地元大館市からは、3人が計4頭出陳しただけだった。

 会場に足を運んだ大館市の高齢会員は「以前は常に5頭程度飼育していたが、今は1頭しかおらず、交配もやめた。支部展に出せる犬もいない。今支部展の出陳頭数はあまりにも少ないので、まったく見ごたえがない」と話した。

  ちなみに、今支部展は計8部門のうち出陳頭数が皆無だったのが1部門あったほか、1頭しか出なかったのが1部門、2頭にとどまったのが3部門を数える。

 これについて別の会員は「たゆまない努力を重ねて1席や特優を目指すのが展覧会の本来の姿なのに対し、展覧会レベルの犬でなくても出陳すれば必ず支部展で上位入賞できる状況になってしまった。これは全国的な傾向であるにせよ、こと秋田犬発祥地の支部展で、各部門わずか2頭で優勝(1席)、準優勝(2席)を競うなどという切磋琢磨感に乏しい状況になってはならない。秋田犬保存会の目的の1つでもある犬質向上にも、逆行しかねない」と指摘する。

 こうした背景を受け、秋田犬発祥地の大館市ではほとんど秋田犬にお目にかかれない。このため、秋田犬で観光促進を模索する大館市は、市が支部会員から購入した2頭の秋田犬を"看板犬"として観光客などに見せている。

 しかし、県外から訪れた観光客からは「大館を訪れれば多くの秋田犬に会えると期待したが、見当外れ。秋田犬がほとんどいない地に秋田犬で観光客を呼び込もうしても、逆に大館のイメージを損ねるのでは?」と疑問を呈する声も聞かれる。

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