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ただ、家族の一員として迎えることのみが目的で、ベテランと交流することに魅力を感じない方、展覧会にも関心がないという方には、血統書の名義変更をするだけのためにわざわざ入会金と年会費を支払って入会するのはいささか疑問、と考える方もいるでしょう。 そうした方には、第2の選択肢があります。繁殖者名義の血統書をそのまま所有することです。その血統書には、犬の名義人として繁殖者の氏名などが記載されますが、お迎えするご家族が犬につけた名前を血統書に記載できます。つまり、犬の名義人は繁殖者だが、犬そのものはあくまで迎え入れた方のものですので、後々、「この犬は私のだ、いや、私のだ」と迎え入れた方と繁殖者間で争われることはありません。また、後に入会して名義を変更することも可能です。 さらに、第3の選択肢は秋田犬を迎え入れるだけで血統書はいらない、というもの。当クラブでは、第3の選択肢はお奨めしておりません。純血種にとって、血統書はいわばその犬のステータスを示すもので、秋田犬の場合も血統書がないのは純粋な秋田犬であるかどうかを証明できないことを意味します。 以上の観点から、当クラブは第1、第2のいずれかの選択肢を推奨しており、どちらの方法を選ばれるかは現在のところ、約半々の割合です。ちなみに、第1の選択肢、つまり入会によって名義変更なさりたい方のための手順の一例としては、子犬をお迎えいただいた後に、最寄り支部事務局にご自身で入会希望の意志を伝えていただき、支部によって若干金額が異なる年会費や入会金についての説明を受け、納得したら正式に入会します。それと同時に、血統書名義変更の手続きを支部事務局に申請します。 生後90日以内(2017年現在)にきょうだい一括して血統書申請をすることになっております。従いまして、1頭でも名前をつけるのが遅ければ、全体にしわ寄せがきて血統書がお手元に届くのに月日を要します。きょうだいがいる場合は、それを想定して血統書が届くまである程度気長にお待ちいただく必要がありますし、できるだけ速やかに子犬の名前を決める心配りがそれぞれお迎えいただいた方々に求められます。 |