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カメラスケッチ(3)
 旅立ちの日。別れを惜しみながら、オーナーは「新しい家族に可愛がってもらうんだよ」と、静かに語りかけます。大切に育てた娘を嫁に出す心境と、相通ずるものがあります。
 ケージに入りました。あとは飛行機が発つのを待つばかり。この時、子犬は心細そうな表情をするのですが、すぐに"新天地"の環境に慣れます。

 秋田県大館市にあるハチ公クラブ事務局最寄りの空港、大館能代空港です。別名、あきた北空港。ご覧の写真(左)は空港ターミナルビルですが、秋田県北部生まれの子犬の多くはこの空港から旅立ちます。羽田空港までは約70分のフライトですので、あっという間です。この空港からの直通便は、伊丹(大阪)行きもあります。中部地方には、青森空港−中部国際空港の路線を利用することもあります。

 どんな犬種もそうでしょうが、秋田犬の子もまた、とても母親に甘えます。それを引き離して全国へ旅出たせるわけですが、皆さんが心から愛するので、早い子犬だと、到着したその日のうちに新しい家族に馴染んでくれます。そうした意味では、秋田犬はとても飼育しやすい犬種といえるでしょう。
 ご覧の写真は、天然記念物同士のよしみで"交流"を深めている珍しい写真です。向こう側の2羽の鶏が天然記念物比内鶏。そして、ごろんと寝そべっているのが、ご存知天然記念物秋田犬。ある日のこと。晴天で気持ちがいいので、うたた寝をしていました。「そんじゃ、毛づくろいでもしてあげようかいの」と2羽の比内鶏、おまけに烏骨鶏(手前の白い鶏)まで近寄ってきて、丹念な毛づくろいが始まったのです。秋田犬はもともと性格が穏やかな犬種ですので、彼女(メスなので)はじっと、されるがままにしておりました。鶏たちには、日頃、猫や狐などから守ってくれている彼女に感謝の気持ちがあったよう、と撮影者は勝手に解釈したのでした。
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