上の写真が6月15日に大館市で開かれた秋田県北会場での動物取扱責任者研修会の様子です。東日本大震災を経ての研修会とあって、今回は初めて災害対策にも触れ、秋田県内に被災地から避難した犬猫同伴飼育者の相談結果などが紹介されました。
この中で、飼い主が犬や猫などをつれて避難する際は、キャリーバッグや移動用ケージに入れた方が、周囲に迷惑をかけないといった観点などからも望ましいとの見解が示され、「同行避難」を想定しながらふだんからケージなどに慣れされる重要性も説いていました。
ところで、研修会は午後1時から3時間にわたりましたが、今回、受講者の一部に動物を扱う者の姿勢として疑問符を付したい人らが複数おりましたので、この点に少し言及したいと思います。
第1点、今回は3人の講師が順繰りに講義をしましたが、1人目が終わった直後、秋田県動物管理センターの職員が「トイレ休憩にします」とも言わないのに、明らかに秋田犬繁殖者である受講者がおもむろに立ち上がり、トイレに向かいました。それを見るや、続々と"追随"。ノンストップで講義が進行する中、数分間にわたって講師は、受講者が何人もいないまま話を進めなくてはなりませんでした。また、講義中に複数が戻ってきたため、場の落ち着きのなさも否めません。休憩時間でもないのに、日本人特有の"右習え"的にぞろぞろトイレに立つという姿勢は、いかがなものでしょうか。
第2点、研修会も終盤を迎え、「あと少ししか時間がありませんが」と講師が言うと、出口に近い後ろ側の複数の男性受講者らが、明らかに周囲に、あるいは講師にさえ聞かせるかのように「もういい、終われよ」とつぶやくように吐き捨てました。そして、「まだやるのか」とでも言いたげに、舌打ちも聞かれました。あの雰囲気に「そうだそうだ、早く終われ」と思った受講者もいるでしょうし、「品がない」とあきれた人もいるでしょう。動物の命と向き合う立場にいる人たちが、法律に基づいて年に1度受講する重要な研修会なのですから、もっとスマートに受けたいものです。 |