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ある運動方法

 ベテランオーナーは秋田犬の運動について独自の方法を持っていたりしますが、さすがに飼育者も高齢になってくると、愛犬の運動時間や頻度が落ちたりしがちです。そこでこのコーナーでは、飼育者の体力などに負担がかからない個性的な運動方法を1枚の写真でご紹介しましょう。

 ご覧の写真(最下段)は、秋田犬を軽トラックの後部につないで引いているだけのように見えますが、この方法はある方が長年実践しているもので、飼育者自身の体力に負担がかからない代わりに熟練性が要求されます。ですから、「なんだ、私にもできそうじゃないか」と安易に考えてしまう方は、犬をだめにしますのでやめた方がいいでしょう。

 この方法は犬の性格、体調、精神状態、生理状態をきちんと把握していないとできません。一般道では、ほかの車両が通るたびに犬が神経質になったり恐がることもあり得ますので、のどかな田園や林地など、ほとんど車が通らない場所を確保しないといけません。車種は、犬の様子を把握しにくいため乗用車やワゴン車ではむずかしく、軽トラックが理想的です。

 ご覧のように、犬は走っていません。スローペースです。例えるなら、人間の速足程度でしょうか。犬は綱に引っ張られてはおらず、自発的に進んでいます。この点が非常に重要です。綱が張っている、つまり引っ張られている状態は好ましくなく、綱は緩く犬がみずからリズミカルに歩むべきです。

 運動への張り合いが出ますので隣りに相性の良い犬がいるのが望ましく、筋肉を左右対称に鍛えるなどの観点から、日ごとあるいは朝夕で犬を左右入れ替えます。開始から間もなく、両方または片方、尿意か便意をもよおしたりしますので、左右のフェンダーミラーと時にはルームミラーで常に観察します。

 尿意、便意をもよおす際は、犬の様子で判ります。始まりそうだったら、速やかに停止して終えるのを待ち、大便の場合は車から出て便を処理します。くれぐれも、便の最中は走行しないでください。脚を痛めたり、便通のバランスが悪くなったり、ストレスの原因にもなりますので。

 運動は、朝夕それぞれ10分程度で十分です。何頭もいる場合は、1頭につき5分程度でも可です。どしゃ降りの日などは、無理に行う必要はありません。この運動方法に慣れた犬は、とても気持ちよさそうに、また楽しそうに"闊歩"しますし、「80歳になっても秋田犬と暮らしたい。でも、散歩や運動が……」という方には、コツさえつかめば非常に良い方法です。

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