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たたずむ秋田犬像

 秋田県大館市には、JR大館駅前の広場秋田犬会館の前をはじめ、いろいろな場所に秋田犬の像がある。当然のことながら、秋田犬発祥地ならではと言えよう。このページでは、大館市民にすら広く知られていないと思える隠れた"秀作"を秋田犬ファンの皆さんに紹介してみたい。一級河川、米代川の支流にかかる「にいだおおはし」に、車道を挟んで秋田犬像が対座している。大館市内に点在する秋田犬像の中でも、叙情性という点では群を抜いているのではなかろうか。

 朝夕の通勤や通学などでこの橋を渡る人々は、必ずこの像を眼にする。「ここは秋田犬、ハチ公の古里」と実感する人もいるだろうし、何を思うことなく通り過ぎる人もいるだろう。そうした人の心はどうあれ、この像から注がれるまなざしは、やさしい。

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少女と秋田犬。雨、雪にさらされ、少女の衣服や顔は汚れている。

だが、この躍動感はどうだ。秋田犬が少女に寄せる親愛の情も、そこはかとなく漂ってくる。

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母親に甘える子犬たちであろう。荒削りな中にも、秋田犬独特の力強さが描かれている。

子犬たちは、日々このようにして成長していく。さながら、生きている親子を彷彿とさせる。

INU0804C.JPG - 41,117BYTES 車道を挟み、あちら側とこちら側に像は配置されている。
橋の長さは100メートルほどもあろう。渡りきった向こう側にも、同じ作品が対座している。

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橋には「にいだおおはし」と刻まれている。ここは大館市二井田。
本来なら漢字で「二井田大橋」とするところだろうが、すべて平仮名だ。
ゆえに柔らかな響きがあり、像が醸し出す穏やかさにふさわしくも思える。
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