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ほとんどの犬種に共通することですが、野山や高原など自然豊かな場所につれて行くと、秋田犬も皮膚にダニが付着したりします。また、散歩中に草むらへ入り込んだ際や自宅の庭でいつの間にか着くこともあるほか、室内で飼育している場合は室内のダニが付着する可能性も否定できません。これはかなり煩わしいですし、付着したままにしておくと愛犬の健康面でも不安が残ります。 ダニは、アレルギーを誘発するヒョウヒダニや痒みを引き起こすツメダニ、さらには野外で典型的なマダニや、イエダニなど数千から50万種類までと、推察される数には著しく幅があります。このコーナーでは、吸血を始めたら手ではなかなか取れず、無理に剥がそうとすれば皮膚に口が残ってしまう種類(マダニなど)の駆除について、当地のベテランオーナーが高い効果を確信している"ツール"をご紹介しましょう。 手で無理に取ろうとした結果、マダニなどの口が皮膚に残りますと、炎症によって腫れてくることがあります。眼の周囲に着くこともあり、炎症を起こした姿は痛々しさすら感じさせます。一部の書籍などには、エーテルを直接ダニに塗って30分ほど経過したらピンセットで抜き、その後傷口を消毒する、と記されています。それも有効な駆除法の一つでしょう。 また、犬用のダニ取りスプレーも市販されています。 では、当地のベテランが薦めるのは、どんな方法でしょうか。方法というより、何を使うか、と表現した方が妥当かも知れません。あるメーカーの家庭用殺虫剤をさっと手早く吹き付ける、いたってシンプルなやり方だからです。ただ、殺虫剤なら何でも良いというものではありません。ここでは商品名、企業名は出しませんが、A社の家庭用殺虫剤が効果的で、吹き付けることで皮膚への異常も確認されていませんし、短時間でダニがぽろりと落ちます。 眼に近い位置にダニが着いた場合も、その殺虫剤をさっと吹き付けることによって効果が表れ、眼に異常をきたすこともありません。万全を期して、吹き付ける際に手で軽く眼を覆ってやるなどの対応を取れば、さらに良いでしょう。 野山などにつれて行ったりする場合は、出発前にその殺虫剤をほぼ全身に吹き付けることにより、ダニそのものが付着するのを高い確率で避けられます。そして、帰宅後は再び、さっと吹き付けてやります。ダニの被害に遭っていないと分かったら、翌日、水洗いか軽くシャンプーし、殺虫剤を洗い流してあげると、皮膚の清潔が保たれます。 同殺虫剤は日本の有名殺虫剤メーカーの代表的製品で、対象害虫として「ハエ成虫、蚊成虫、ゴキブリ、ノミ、ナンキンムシ、イエダニ」を挙げていますが、前述のベテランオーナーはマダニなどにも効果を確認しています。この製品は水性も発売されていますが、水性は対象害虫からダニ類が除外されているほか、当地でもテストしていませんので、効果のほどは定かではありません。ただ、こちらの方が「人にやさしい」との触れ込みですので、使用してみてダニを駆除できるようであれば、安全性という点からより推奨できるとの見方もできます。 一方、お奨めできないのが、B社の製品です。前述のベテランオーナーによると、眼の近辺に着いたダニを取ろうとして吹き付けると犬が眼をしばしばさせて涙を流すこともあるため、使用しない方が無難、とのことです。恐らくこれは、有効成分の違いからくるものでしょう。 なお、「犬に殺虫剤を使用するなんて」とはなっからお考えになる方には、当然のことながら前述の方法をお奨めしません。また、「さっとかけてやる」というのは程度の問題で、あるいはたっぷり吹き付けて「さっとかけた」と認識する人もいるかも知れません。 ということで、常識の範疇外で吹き付けたにもかかわらず、「さっとかけただけなのに、皮膚に異常が出てきた。どうしてもくれる」などと言われても、一切の責任は持ちません。犬種によっては、A社の殺虫剤を吹き付けることで何らかの異常が表れないという保証はありませんし、あくまで当地のベテランオーナーが秋田犬で長年試した結果、最も効果的な駆除"ツール"との結論に至ったものです。なお、顕著な効果を得られるのなら、犬用ダニ取りスプレーでも可でしょう。 ※このコーナーでは以前、殺虫剤の商品名をある程度推察できる表現をしておりましたが、憶測を招くのは好ましくないと判断しましたので、「当地のベテランはこのような方法で効果をあげている」というレベルの内容に改定させていただきました。 |