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白犬に表れる赤

 秋田犬の標準的な色である赤、白、虎の3色のうち、最も輝くような"まぶしさ"を放つ色は白でしょう。しかし、生まれたてのころには純白に見えても、成長過程で体のどこかにうっすらと赤が表れる例は意外と多いです。両親や祖父母のいずれかに赤毛がいる場合などに、その傾向が表れます。

 比較的広範囲に赤い色を残している白犬は、展覧会で上位入賞を果たすには分が悪いかも知れませんが、ほんのわずかに表れた程度なら評価にさほど影響はありません。それでも気に入らない展覧会出陳者は、赤を消す"メイクアップ"を施したりします。「わずかな赤を隠すために手を加えるのは、ごく当たり前のようになっている」と元ベテラン審査員が話すほどですが、これは欺瞞(ぎまん)行為です。

 では、白の子についている赤い色は、どの部分が成長とともになくなり、どの部分が消えないのでしょうか。超ベテランオーナーの長年にわたる観察によると、背中の針毛(しんもう)=硬くて太い毛=についた赤は、ワンポイント的な広さならば成長とともに消えてなくなるのに対し、胸部に残った赤はなくならない、とのことです。

 また、多く見かけるのが耳の縁についている赤。生まれたてのころにはなかったのに、成長とともに耳の縁にぽつんぽつんとまだら状に淡い赤色が出てきたりします。この赤は消えません。こうした耳の縁が赤い白犬は展覧会でもよく見かけますが、他の部分が優れていれば特優を獲得する可能性は多分に残っています。ということからすれば、ワンポイント的に体に残した赤に対しては、それほど神経質になる必要はないとの結論に至ります。

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